プロダクトも実績もなかった会社に、なぜ賭けたのか──InsightXの最初のクライアント・キャンが語る想いと”共創”の3年間
「CAN ONLINE SHOP」は、人気レディースブランドSamansa Mos2(サマンサモスモス)やTe chichi(テチチ)など複数ブランドを展開する、株式会社キャンが運営するECサイトです。
新規顧客層への訴求のきっかけがつかめず、閉塞感を感じていたという同サイトの運営チームは、まだプロダクトが完成していなかったInsightXとのPoCを決断しました。InsightXにとって同社は、最初のクライアントでもあります。
2週間に1回、30回以上の定例会議と、数えきれないほどのABテストを繰り返し、InsightXは製品版リリース、そしてキャンはその製品版の導入を決めました。約3年間の歩みの中で、社内ではマーケティングの重要性に対する意識が浸透し、現在も顧客満足度を高めるためのさまざまな挑戦を続けています。
キャンはなぜ、実績がなかったInsightXとの協業に踏み切ったのか。そしてPoCを経て社内にはどのような変化があったのか。その軌跡を、2025年12月までプロジェクトを担当していた太田氏と、InsightXの中沢、佐竹、岸本、角との対談形式で振り返ります。
プロフィール

太田晴康氏│株式会社キャン 執行役員 管理本部長 兼 販売本部長
1999年よりキャンに入社し、ITシステム部門を皮切りに事業部から管理部を様々な部署を経験し、2019年より経営企画とITシステムを中心としたコーポレート部門を統括する経営統括本部長として、社内インフラからCRM、EC、アプリも含む広範囲でのデジタル領域全般を統括。現在は管掌範囲を拡げ、管理本部長兼販売本部長として従事。

中沢 弘樹丨株式会社InsightX 代表取締役共同CEO
東京大学工学部・同大学院修士課程にて情報工学を専攻。2019年、新卒でベイン・アンド・カンパニーに入社し、戦略コンサルタントとして全社規模の成長戦略策定やNPS向上プロジェクト等に従事。自らが享受してきた恩恵を社会の幸福として最大化し、還元したいという強い志を抱き、2021年7月に株式会社InsightXを設立。

佐竹 佑基丨株式会社InsightX 代表取締役共同CEO
東京大学経済学部卒業。2017年、新卒でベイン・アンド・カンパニーに入社し、戦略コンサルタントとして消費財や製造業など多岐にわたる業界の全社成長戦略策定、PMI、新規事業立案等のプロジェクトに従事。現在はInsightXの代表取締役共同CEOとして、「市場が持つ真の可能性を最大化させたい」という揺るぎない信念を掲げ、事業と組織のグロースを牽引している。

岸本 陽大丨株式会社InsightX CTO
東京大学工学部卒業。2020年、新卒で楽天グループ株式会社に入社し、チャット基盤やCRMのフルスタック開発に携わる。データ分析コンペティション「Kaggle」にてMasterの称号を保持。2022年、InsightXに参画し、現在はCTOとしてプロダクト開発の全般を指揮している。

角 隆一丨株式会社InsightX CBDO
英キングス・カレッジ・ロンドン卒業、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン大学院修士課程修了。専攻は生命科学。2019年にStrategy&に入社し、多角的な業界において新規事業の創出や中期経営計画の立案プロジェクト等に従事。2022年、InsightXに参画。現在はCBDOとして、事業開発全般を統括している。

一通のメッセージに課題解決の光を見出し、PoCを決断
中沢:本日はお時間をいただき、ありがとうございます。私たちにとって最初のクライアントである太田様と共に、これまでの取り組みを振り返れることを嬉しく思います。今日はよろしくお願いします。
太田氏:よろしくお願いします。
中沢:さっそくですが、初めてご連絡をしたのは2022年の10月、佐竹からLinkedInのメッセージを送らせていただきました。何者かもわからない私たちにご返信をくださったのは、なぜでしょうか?
太田氏:当時、一定数ファンとしてブランドに愛着を抱いてくださるお客様はいらっしゃるものの、そこから新規顧客層の獲得には広がらないという課題感を抱いていました。社内にはまだマーケティング部門がなく、お客様のニーズを理解するための手段がないことに悶々と悩みながらも、ECサイトを拡大していく必要もありました。
そんな中、佐竹さんからいただいたメッセージの資料に目を通し、「Netflixのような」という言葉が目に留まったんです。お客様がスマートフォンを中心とした生活をするようになっていく中で、ターゲット層である30〜50代女性に、少しでも長くECサイトを見てもらいたいと考えていました。それを踏まえて私たちが競合として捉えるべきは、大手ECサイト群だけではなく、YouTubeやNetflixといったコンテンツプラットフォームも含まれるだろうと考えていたわけです。おそらく資料の意図としては、自分に合ったコンテンツや商品を選べる喩えとしてNetflixの名前が挙げられていたのだと思いますが、これは他社とは異なる新しい切り口なのではないか、と惹かれました。
佐竹:当時の課題を解決する打ち手として、イメージが湧いたということですね。
太田氏:はい。あともう1点、資料に書かれていた「深層ニーズ」という言葉も印象に残りました。私たちとお客様との接点は店舗が中心で、店舗接客の強みはお客様のニーズを引き出し、そのニーズに合わせた提案をすることにあります。ただ、これはあくまで潜在ニーズを引き出す手法です。深層ニーズというと、もっと奥深くにあるものまで引き出せるのではないか、と感じました。例えば、自分が似合わないという思い込みを変えて、新しいファッションにも挑戦したいと思えるような……そんな期待を抱いて、メッセージに返信したのを覚えています。
中沢:ありがとうございます。当時、社内で課題解決のために取り組んでいたことはありましたか?
太田氏:マーケティング部門を作ろうという動きはありましたが、その必要性を社内に訴えるきっかけを探しているところでした。そんな中で中沢さん、佐竹さんとのミーティングをして、二人ともコンサルティングの経験があり、かつマーケティングの知見もあると聞きました。一緒に取り組みたいと思った理由のひとつとしては、マーケティングの知見を学びつつ、壁打ち相手として伴走してほしいというのもあったんです。

佐竹:まだプロダクトも何もなく、資料のみで説明する段階だった私たちに賭けていただき、ありがとうございます。PoCを始めるにあたって、社内での議論や不安はありませんでしたか?
太田氏:「ECサイトの価値を高めるために必要なプロジェクト」と説明しましたが、社内にこれといった障壁はありませんでした。単なるツール導入ではなくPoCという建付けだったことも、スムーズに進められた一因ではあります。
また、ビジョンに対する共感や、マーケティングの知見を得たいといった理由とは別として、InsightXの皆さんの人柄が良かったというのが決め手として大きかったです。PoCを始める前にも打ち合わせを重ねる中で、一緒にやっていこうという一体感ができていたので、不安は感じませんでした。
PoCを経て見えたInsightXの技術力とコンサル力の両輪
中沢:2023年1月にキックオフし、はじめはシェルフ型レコメンド®から取り組みを始めましたね。実装してすぐ取り下げたケースもあり、試行錯誤を重ねました。
太田氏:そうでしたね。表示の仕方やスクロールの挙動など、やってみないとわからないことがたくさんあったので。今も試行錯誤を重ねていますが、そのプロセスも含めて楽しんでいます。
PoCを始めて驚いたのは、とにかく対応スピードが速いことです。議論を重ねて「こうあるべきだ」と結論づけてから作るのではなく、まずは作って検証してみて、実際にやったからこそできる議論をする。そのサイクルが早いからこそ「こんなに変えられるんだ」と感動したのを覚えています。
はじめはマーケティングの知見を取り入れたいと思っていたのですが、技術力も高いのだとあとから気付きました。2週間に1度定例会議をしていましたが、前回出たアイデアがその次の会では形になっていたり、ABテストも終わっていたりするので、テックにも強いのか、と感心しました。

あと、これは後から考えるとすごいことだと思うのですが、はじめの頃は中沢さん、佐竹さん、岸本さん、角さんの4人がそろって来られていましたよね。その後も、中沢さんと佐竹さんのお二人は毎回いらっしゃっていて、1年以上、20回を超えていました。普通は途中から若手の担当者だけになるものですから。
中沢:はじめの頃は、当時のフルタイムメンバー全員で伺っていましたね。それくらい、あの場が私たちにとって一番重要な場だという認識が全員にありました。
太田氏:だからだと思うのですが、その場で「じゃあこうしましょう」と決まるんです。「持ち帰って検討します」がほとんどなかった。スピードの理由は、たぶんそこですよね。
岸本:その場で決めきれたのは、ご提案する段階から実装まで私たちが引き受けていたからだと思います。とはいえ、他のツールも併用しながらECサイトの改善を進められていたと思います。そこと比べても、進め方やスピード感にご満足いただけたということですか?
太田氏:そうですね、一般的なツールであれば、実装には一定の時間がかかるものですから。微調整程度ならまだしも、シェルフそのものの動きを変えるといった大幅な変更にもスピーディに対応してくださっていたところは、大きな違いだと思います。
角:そういった検証を進めていく中で、はじめはABテストの結果が良くない……はっきり言えば「勝てない」時期もありました。実際、一覧表示は期待したほど伸びずに取り下げましたし、閲覧済み商品の出し方も何度も変えましたよね。「効果がないからやめよう」という意思決定にもつながると思いますが、それでも改善を続けてくださったのはなぜでしょうか?
太田氏:それは、「PoCを一緒にやりましょう」と決めた相手だからです。テストを繰り返すことで知見が得られるのはもちろん、データを貯めていくことの価値も感じていました。決して我慢していたというわけではなく、そのプロセスも含めて楽しんでいました。この先にあるステップを見据えれば、必要な期間だと捉えていたんです。
角:ありがとうございます。こういった改善を回していきたいとき、コンサルティングに頼るという選択肢もありますよね。別の方法は検討されましたか?
太田氏:その場合、コンサルティング会社とベンダー会社それぞれに依頼することになるので、費用も時間もかかってしまいますよね。InsightXの場合は、経験豊富な元コンサルタントが在籍し、かつ技術力も優れているので、一社で悩み事の解決ができそうだ、と考えていました。

マーケティングの重要性を社内に浸透させるきっかけに
中沢:これまで延べ30回以上の定例会議をしてきましたが、太田さんはほぼ毎回出席してくださっていました。たくさんお時間をいただいたという反省もあるのですが、この定例会議について、太田さんはどう捉えていましたか?
太田氏:InsightXの皆さんに期待を寄せていたというのは前提として、自分自身が勉強する場、社内メンバーの知見を高める教育の場としても捉えていました。参加メンバーも真剣に取り組んでいましたし、定例会議を通じてプロジェクトを進めていこうという前向きな主体性が芽生えていったと思います。そして最終的には、念願のマーケティング部門の設立も実現できました。
中沢:私たちとのディスカッションの場が、もともと取り組みたかったマーケティングの重要性を伝えることにも良い影響を与えられたということですね。
太田氏:そうです。マーケティング部門が必要だと伝えるにしても、その必要性を訴えるきっかけは必要で、InsightXとのPoCが良いきっかけになったのだと捉えています。既存のお客様の満足度やLTVを高めつつ、新しいお客様にも訴求していかなければならない中で、課題を共有し合いながら共に解決を目指していく専門部隊ができたことは、私たちにとって大きな変化でした。
佐竹:新設されたマーケティング部門では、現在どのようなことにフォーカスされていますか?
太田氏:長く愛されてきたブランドだからこそ、客観的にブランドの価値を見直す必要があると考えています。愛着があると、つい主観で「これが好きだろう」と考えてしまいがちなのですが、それだけではお客様に的確なアプローチをすることは難しくなっていきます。InsightXと続けているABテストは、まさに客観性を取り入れるのに適した取り組みです。売上だけではなく、あらゆる角度からデータを検証することで、初めてお客様のことを深く理解することができると考えています。

中沢:2024年2月には、製品版への移行をご決断いただきました。その際には、社内における変化や議論はありましたか?
太田氏:当時の所感としては、シェルフ型レコメンド®だけで大きなマーケティングの変革を生み出すのは難しいのではないか、と考えていました。ただ、そこに「シェルフ on メール」(メールのパーソナライズ配信)も加わるという提案を聞いて、これですべてが揃ったと感じ、製品版導入に踏み切ることができました。
佐竹:チャネルとしてメールの重要性が高かったということですか?
太田氏:そう考えていましたね。これまでシェルフ型レコメンド®を中心にサイト内で積み重ねてきた検証結果はあるものの、製品版導入にあたっては、サイト内の局所的な改善にとどまらず、その先の展開まで示す必要がありました。当時配信していたメールは戦略的なものではなかったので、改善することで確実に成果が出るところに打ち手があることは、判断材料として大きかったんです。
「ファミリー」と呼べる信頼と、夢に向かって続ける挑戦
中沢:製品版に移行していただき、現在もシェルフLPをはじめとしたプロジェクトを続けていますが、この3年間を振り返って、InsightXとの関係性についてどのように捉えられていますか?
太田氏:一言で言えば、「ファミリー」です。おこがましいかもしれませんが、InsightXが事業を拡大し、他社にも多く利用されている現状を、とても誇らしく思っています。「InsightXを導入したんだけど、知ってる?」と訊かれれば、自慢げに「知っているよ」と答えています。だって、私たちが一番手のユーザーですからね。今後もどんどん成長していってほしいとも思います。

岸本:ありがとうございます。他にもさまざまなツールを利用されてきたと思いますが、こうして関係性を続けていきたいと感じられる、いわば成功する企業にはどのような特徴があると思いますか?
太田氏:もともとファーストユーザーとしてスタートアップのツールを利用することが多いからこそ感じることですが、組織の規模が急激に大きくなると、サービスのレベルが落ちてしまう企業が少なくありません。また、志に技術力が追いつかなかったり、事業の幅を広げることで専門性がなくなってしまうケースもよく見ます。何かしらに特化したうえで、技術力やサービスの質を高め続けられる企業は強いと思います。
岸本:その観点で、InsightXが特化しているものを挙げるとしたら何でしょうか?
太田氏:やはりAIですね。データを収集し、積み上げ、AIを活用した結果、お客様の「深層ニーズ」を引き出すことができる。これはアパレル業界だけでなく、他の業界の事業者にとっても大きな夢です。技術力が高いことは言うまでもありませんが、こうした夢をテックの力によって実現し得る点がInsightXの最大の強みだと思いますし、これからどんなことができていくのかも興味があります。
佐竹:その「深層ニーズ」という言葉は、太田さんが最初のメッセージで目を留めてくださった言葉でもありました。あれから3年、正直にお伝えすると、まだ道半ばだと思っています。
一方で、確実に進んだ実感もあります。当初のシェルフは「この人はこの商品を買いそうだ」を当てにいくものでした。今は、なぜその人にその商品が響くのか、商品選択にどんな価値観や気分に紐づいているのかを切り口として束ね、レコメンドやLPという形で提示できるようになってきています。お客様が何を見て、何に迷って、なぜ買わなかったのか。その手前にある理由まで扱えるようになったことが、この3年でいちばん変わった部分です。
角:そこまで来ると、「今ある商品をどう届けるか」だけでなく、その手前の「何を作るか」にも踏み込めるはずだと考えています。太田さんから最初にいただいた宿題は、まだ続いている感覚です。
中沢:太田さんは2025年12月をもってECサイトの担当から離れ、現在は販売を扱う部門に異動されていますが、私たちと今後取り組みたいこと、期待していることはありますか?
太田氏:改めて販売側に立ち戻って感じるのは、ECサイトと店頭のカスタマージャーニーは大きく異なるということです。ECサイトのお客様のほうが目的が明確な傾向が強く、店舗に訪れるお客様は、接客や陳列された商品を通じて目的を定めていくというプロセスがあるように感じています。今後は店舗販売においてもデータを活用すれば、もっと的確なアプローチができるようになるかもしれません。逆にECサイトでも、店舗に近い接客を実現できるといいと思います。これまで蓄積してきたデータをもとに、それぞれ新しい打ち手を考えていきたいです。

「何もないのに拾っていただいた」―キャンさん・太田さんとの3年間がくれたもの
中沢:最後に、この場を借りて、私たちからお伝えさせてください。
あの頃の私たちには、本当に何もありませんでした。実績も、プロダクトも、他のお客さまも。普通に考えれば、話を聞く理由のない会社だったと思います。それでも太田さんは時間を作ってくださって、率直に意見をくださって、一緒に検証させてくださいました。2週間に1度、30回を超える定例会議。あの時間の積み重ねが、今のInsightXそのものです。
岸本:技術的にも、あの期間に鍛えられました。「やってみないとわからない」と言っていただけたから、こちらも作って出すことができたんです。負けたABテストも含めて、皆さんと共に積んだものが今の土台になっています。
角:私がいちばん覚えているのは、結果が出ていない回です。負けたテストの数字を、そのままお見せするしかない。当たり前のようでいて、当時の私たちには勇気のいることでした。それでも太田さんは「必要な期間だ」と言って、次の議論に進ませてくださいました。都合の悪い数字こそ正直に出すという今の姿勢は、あの時間でできたものです。
佐竹:私たちは今、他のお客さまにも「深く伴走する」「価値が出ているかに徹底的にこだわる」という言い方をしています。ただ、それは自分たちで考えた理念というより、あの3年で教わったことをそのまま続けているだけなんです。信じていただいた、拾っていただいたという感覚が、今も全員に残っています。

導入を迷っている企業の方へ
中沢:改めて、これまでの取り組みを振り返った感想と、InsightXの導入について迷っている企業の方へのメッセージをいただきたいです。
太田氏:共に重ねたPoCの期間は、私たちにとっても非常に学びがあり、貴重な時間でした。密な定例会議を実施してきたからかもしれませんが、3年どころか5〜6年は一緒にやってきたような充実感があります。そして今、改めて言えることですが、導入判断は間違っていませんでした。当然のことながら事業にコミットし、売上にも貢献してくださっています。
InsightXは単にツールを提供しているのではなく、企業の課題や事業に応じた解決策を提示してくれる企業です。判断する事業者側として一番重要なのは、課題を解決できるものを導入することだと思います。企業が抱える個別の課題を紐解き、その企業のためにツール自体をパーソナライズしていくところがInsightXの秀でているところなので、導入を迷っている方には、「安心してご利用ください」とお伝えしたいです。
中沢:私たちが今こうして多くの企業の皆様に価値を届けられているのは、最初の一歩を太田さんはじめ、キャンの皆さんと進めたからこそです。太田さん、本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!
事例サイト
CAN ONLINE SHOP
人気レディースブランドSamansa Mos2(サマンサモスモス)やTe chichi(テチチ)など複数ブランドを展開する、株式会社キャンが運営するECサイト。
文 |宿木屋
撮影|藤田亜弓